JavaScriptでバージョン管理を始めよう!Gitを使った基本操作を紹介
生徒
「JavaScriptのプロジェクトがだんだん増えてきたんですが、変更して戻したり確認する方法ってありますか?」
先生
「はい、それにはGitというツールを使うと便利です。ファイルの変更を記録したり、履歴を確認できます。」
生徒
「Gitって難しそうですが、初心者でも使えますか?」
先生
「今日はGitの基本操作をやさしく一緒に学びましょう!」
1. Gitって何?バージョン管理って?
Gitとは、プログラムやファイルの変更を記録してくれるバージョン管理(いわゆる変更履歴を保存する仕組み)のツールです。変更前の状態に戻せたり、いつ誰が何を変えたかを確認できます。
たとえると「ノートのページに1行ずつ書き足して、あとで振り返れるノート帳」のようなイメージです。
2. 環境を準備しよう
Gitは公式サイトから無料でインストールできます。WindowsならGit Bash、Macならターミナルで利用できます。
まずは簡単にコマンドが動くか確認してみましょう。
git --version
これで「git version x.x.x」のように表示されたらOKです。
3. プロジェクトでGitを使い始めよう
JavaScriptプロジェクトのフォルダで次のコマンドを実行します:
git init
このコマンドで、そのフォルダが「Gitで管理されるプロジェクト」に変わります。
4. 変更を記録する「コミット」をしてみよう
ファイルを編集したら、変更をGitに記録(コミット)します。
git add .
git commit -m "最初のコミット"
git add .で変更をまとめ、git commitで「いつ何を変更したか」をメッセージ付きで保存します。
5. 履歴を確認して戻す
コミットした変更履歴は次のコマンドで確認できます:
git log
一覧が表示され、「戻りたい」コミットがあれば次のように戻せます:
git checkout <commit-hash>
は履歴に表示された一意の番号です。
6. ブランチを使って別の道を作ろう
新しい機能を試したいときはコピーの道(ブランチ)を使います:
git branch featureA
git checkout featureA
これで「featureA」という枝道を作り、安心して実験できます。
7. 変更を本流(main)に戻すにはマージ
ブランチが完成したら、本流に戻して合体(マージ)します:
git checkout main
git merge featureA
これで開発の流れを整えたまま、新機能が取り込まれます。
8. Gitはトラブルを防ぐ安心ツール
Gitを使えば「戻せる安心感」が得られます。JavaScriptで間違えても、いつでも前に戻せて安心です。
9. 続けることで使い方が身につく
最初は覚えることが多いですが、新しいコードを書くたびにGitに記録する習慣をつけると簡単です。
小さな変更でもこまめにコミットし、「記録=安心」だと感じることが大切です。
まとめ
ここまでJavaScriptの開発現場において欠かすことのできない「Gitによるバージョン管理」の基本について解説してきました。プログラミングの学習を始めたばかりの頃は、コードを書くこと自体に精一杯になりがちですが、実は「書いたコードをどう守り、どう管理するか」という視点を持つことが、脱初心者への大きな一歩となります。
Gitを導入することで、万が一プログラムが動かなくなった際にも、正常に動作していた過去の状態へ一瞬で戻すことができます。これは、複雑なロジックを組み立てるJavaScriptの開発において、心理的な安全性を確保するために非常に重要な役割を果たします。また、ブランチ機能を活用することで、メインのソースコードを汚さずに新しい機能の実験ができる点も、モダンな開発スタイルには必須のスキルと言えるでしょう。
実践的なGit運用の流れ
実際の開発現場では、以下のようなサイクルでGitを利用します。まずはこの一連の流れを体に染み込ませることから始めましょう。
- git init:プロジェクトの開始時に一度だけ実行し、管理対象にする。
- git add:変更したファイルをステージングエリア(コミットの準備場所)へ登録する。
- git commit:意味のある単位で変更を記録し、メッセージを添える。
- git status:現在のファイルの状態や、コミットされていない変更がないか確認する。
JavaScriptプロジェクトでの具体的な管理例
例えば、新しい関数を追加したり、バグを修正したりした際の操作例を見てみましょう。
// app.js の内容を変更したと仮定します
const greet = (name) => {
return `こんにちは、${name}さん!`;
};
console.log(greet("Git学習者"));
// ターミナルでの操作
// 1. 変更をステージング
// git add app.js
// 2. 変更を記録
// git commit -m "挨拶機能を追加"
実行結果のログを確認する際は、以下のコマンドが役立ちます。
commit a1b2c3d4e5f6g7h8i9j0 (HEAD -> main)
Author: Your Name <you@example.com>
Date: Sat Jan 31 00:00:00 2026 +0900
挨拶機能を追加
より高度な活用:コンフリクト(衝突)を恐れない
複数人で開発をしたり、自分一人でも異なるブランチで同じ箇所を編集したりすると「コンフリクト(競合)」が発生することがあります。Gitは賢いツールですが、同じ行の変更を自動で判断できない場合に、人間に判断を仰ぎます。最初は驚くかもしれませんが、これもGitが「勝手にコードを上書きして消さないように守ってくれている証拠」です。
開発の規模が大きくなればなるほど、Gitの真価は発揮されます。GitHubやGitLabといったリモートリポジトリサービスと連携することで、世界中の開発者と協力することも可能になります。まずは手元のローカル環境で、毎日コミットを積み重ねる習慣をつけていきましょう。
生徒
「先生、Gitの基本操作がなんとなく分かってきました!今までファイルを『app_backup1.js』とか『app_最終版.js』みたいに別名で保存して管理していたんですけど、それが必要なくなるんですね。」
先生
「その通りです!ファイル名を変えて管理すると、どれが本当に最新かわからなくなりますよね。Gitを使えば、ファイル名は一つのまま、過去の状態にいつでもタイムトラベルできるようになるんです。非常にスマートだと思いませんか?」
生徒
「確かにスマートですね。でも、git add . と git commit を毎回やるのが少し面倒に感じてしまいそうで……。」
先生
「最初はそう感じるかもしれませんが、これは『セーブポイント』を作る作業と同じです。RPGでボスの前にセーブするのと同じで、難しい機能を実装する前にコミットしておけば、失敗してもそこからやり直せます。JavaScriptで複雑な非同期処理やDOM操作を書くときは、このセーブポイントが命綱になりますよ。」
生徒
「命綱、ですか。そう言われると、こまめにコミットしたくなりますね!ところで、TypeScriptを使っているプロジェクトでも同じように使えるんですか?」
先生
「もちろんです。拡張子が .ts になっても、Gitの使い方は全く変わりません。むしろTypeScriptのような型定義がある言語では、大規模なリファクタリング(コードの整理)をすることが多いので、Gitによる履歴管理の重要性はさらに高まります。少し例を見てみましょうか。」
interface User {
id: number;
name: string;
}
const getUserInfo = (user: User): string => {
return `ID: ${user.id}, Name: ${user.name}`;
};
// このインターフェースを変更する場合も、Gitがあれば安心
生徒
「なるほど!コードの形式に関わらず、開発のプロセス全体を支えてくれるツールなんですね。まずは今日の学習内容を自分のプロジェクトで試してみます。git status で今の状況を確認する癖からつけてみます!」
先生
「素晴らしい心がけですね。慣れてきたら、自分がなぜその変更をしたのか、後で見返したときに分かりやすいコミットメッセージを書く練習もしてみてください。それができるようになれば、立派なエンジニアの仲間入りですよ。頑張りましょう!」
生徒
「はい!ありがとうございます!」